間と息の演技を学ぶ

声優プロクラスに通う中で
日々大きな刺激を受けていますが、
カルチャーショックも多々あり
ここ数回の授業では以下の様な学びがありました。
(まだまだナレーターとして観察させて頂く
レベルにしか達しておらず
正確な考察とは言えないメモ程度です)

①吹き替えの現場では、
ストップウォッチは使用せず画面のタイムコードと
登場人物の動きをよく見て
SEも加味してタイミングを合わせる。
紙の台本と画面を目で追う作業はかなり速く
相手と台詞をクロスさせ
被せていく場面も多い。
必要な動体視力は車の運転に近い。

②セリフの言葉の意味や何を言っているかに
細かく囚われて言葉を出すより、
画面の中にいるキャストを注意深く観察して
瞬間瞬間の体や呼吸の動きと自分自身とを
一体化させて登場人物として言葉を吐く。
(年齢、職業、性格などのキャラ、
登場人物同士の関係性、
なぜこれをこの台詞を
このタイミングで言っているか。
どういう風に言葉を発しているか) 

③滑舌よりもニュアンスと雰囲気
キャラクターに合った声作り。

④ケースバイケースで不明瞭に話してOKな一方で
ナレーション原稿以上に
キーとなる単語を立てて
意識的に印象深く発音する必要がある。 

⑤一声目の頭の発音のインパクトと
語尾の処理の大切さ。

⑥タイムコードはモノによって印刷されておらず
自分の役の箇所を試写の段階で書き写す
正確なタイムを把握している事は監督からの
指示に従って円滑に対応させる際に必要 
(試写は1回目は全体を見る→細部を見る、
自分の役のパートと掛け合いをよく見る→
以上を踏まえ更に細かく観察する)

⑦大きく通る声と大きな芝居ができる事が
必要だが、
最近の外画の現場トレンドとして
それらを備えた上で普通の会話程度の
テンションと大きさで話すことが 
求められているそう。
過剰な芝居よりナチュラルさが必要。
かと言って自然過ぎると
画面のキャラクターに合わない。
自然でいながらインパクトと
存在感のあるキャラクター。
どの位が映像になった時に
ちょうど良く見えるのか 
バランスと加減を知る必要がある。 

⑧演者の数だけキャラクターが存在する。
他人の振り見て我が振り直せで
それぞれの方の演技プランと演出の方の
フィードバックをよく聞いて何が求められているか
作品にハマっているかの答えを
自分自身の勉強材料にストックさせて頂く。 

⑨上手な相手と組むと勝手に引き上げられる
(勿論全員が私より上手で
経験豊かな声優さんなので
プロクラスに入学して良かったと思っています) 

⑩ひとりで語るナレーションのような
個人プレーではなく
声優さんの現場は沢山の方々が交錯して
一つの作品を作り上げる団体芸。
沢山の方々と絡み同化しながら
自分自身のキャラも立たせる必要性。
ご一緒する方々への
礼儀とコミュニケーションも重要。

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ちなみに、この回の授業の題材は
海外ドラマ「S・W・A・T」。
多発する凶悪事件に立ち向かう
ロサンゼルス市警察所属の
特殊武装戦術部隊S.W.A.T.チームの活躍を描いた
ポリスアクションドラマで
最新作はシーズン3だそうです。
今回はその吹き替え版演出もされた
演出ディレクターさんによる講義でした。 

授業の課題で与えられた半分の台本が
戦闘シーン。
銃撃など緊迫した場面の連続で
台詞ではなく
間と息遣いと呻き声で演技をする難しさ。
撃ったり撃たれたり…
ついていけないほどの
展開の速さとスピード感でした(汗)
不馴れな体験ばかりで反省は多々あり
落ち込みもしますが
新しい分野のドアを開けた以上
全てが成長の為の勉強材料として楽しみながら
取り組んでいきたいと思っています。

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