最後の出演(無観客朗読Live)

先日、ここ3年ほどお世話になってきたアコースティックライブの老舗・四谷天窓さんの無観客Liveに出演させて頂きました。以前ご一緒させて頂いた向江陽子さん、脚本は長年の盟友・藍あずささんとのコラボです。

コロナ禍の為、はじめての無観客公演だったのですが‥今回は思い出深いこのライブハウスでの最後の出演‥。

というのも、四谷天窓さんは新型コロナの影響で今年11月末日を持って3店舗全てを閉店するのです。毎回LIVEの前に当日の出演メンバー紹介の時間があるのですが‥「コロナ感染の一級戦犯みたいな我々のオファーを受けて下さりライブハウスにリスクを冒してまで来てくださった勇気に心から感謝しています‥」というスタッフさんの言葉があり‥。。。その言葉を聞いた瞬間、「そんな事ない、ライブハウス自体は全く悪くない、、」悲しくて悔しくてやり切れない想いが一気に溢れてきました。

2020年は日本中、世界中がコロナに始まりコロナで暮れた1年‥。関係のない人は1人もおらず、多くの方々が働き方、通学、日常生活、大切な人とのコミュニケーション様々な場面で大きな影響を受けてきて、マスクやフェイスシールド、消毒液は当たり前‥。私自身もすっかりこの生活に馴れきっておりました。日々のニュースの中で毎日「東京では〇〇人、大阪では‥、国内では‥」こんな原稿を読み上げてきましたし、友人に歌手も多くライブハウスの深刻な被害についても知っていた‥つもりでした。

でも、、でも、20周年を目前に控えこれまで無数の人に感動と幸せ、出会い、貴重な成長の機会を与えてきたこのような素敵な場所が消滅してしまう悲しみに本当の意味で直面し、、やり切れなさで一杯になり、受け止められない思いが涙に変わり止まらなくなりました。。。ライブハウスは休業ではなく閉店。ビルの内装を現場復帰するだけで一店舗あたり1000万円以上をかけて全てを無くしていくー。歌手や演奏家、朗読家、演芸家、お客さんが集まる貴重な場所が無くなるのは勿論、お世話になったスタッフさんも退職されるそうです。

どうして‥なぜこんなことに‥という混乱。

今年はこのライブハウス以外でも個人的に行きつけだった21年の歴史の近所のイタリアンレストランも春に閉店。。そんな思い出と愛着に溢れた大切な場所が一つずつ、、突然なくなっていく不条理さと悲しみに実感に一気に襲われたのだと思いますが‥。。

一旦深呼吸(涙)兎に角、決まったことは決まったこと。このような熱い想いを持つに至る素晴らしい思い出と感動をくださった四谷天窓さんに心から感謝。そして、必ずの復活を信じてそれまで自分も精進を続けたいと強い想いを新たにしました。

▲19年の間、沢山の演者が残してきたステッカー。私も友人の女優さんと出演した回にステッカーを頂き公演後に一緒に貼り付けたのが大切な思い出になっています。
▲ツイキャスにてチケット代2500円のオンライン無観客ライブ。初めてのオンラインLive体験でもありました。

肝心の朗読とアーティストさんとのコラボなのですが、リハから歌手の方も自分もスタッフの方もボロ泣きする様な感動的な藍さんの脚本‥。。。毎回準備は大変だったけれど互いの表現力、魂を交錯できる様なかけがえのない機会でもありました。今回は再演だったのですが、感涙の絶えないとてもとても温かく熱い気持ち、感動を体験させて頂いた時間になりました。

こうして‥3年に渡りお世話になった四谷天窓さんでの朗読Liveは最終回となり無事出演も終えることができました。

この場を借りて改めて沢山の脚本を提供してくださった藍あずささん、四谷天窓の中田さん、ぴんくさん、そしてご一緒して頂いた沢山のアーティストさんの皆様、出会って頂いたお客様に感謝申し上げます。素晴らしい機会を頂き育てていただけこと、一生忘れません。。本当に本当に有難うございました。

そして四谷天窓は永遠に不滅。関わる皆さまとの再会とライブハウスの復活を心から祈念して‥

▲楽屋から見た光景‥大好きな場所。目に焼き付けました
▲閉店までのカウントダウン30日企画開催中。ステージの壁にアーティストや関係者がサインを残しているそうです。